• テキストサイズ

イケメン王宮◆ユーリ×プリンセスの物語【R18あり】

第30章  【禁断の果実】~第7章 堕ちる~


ウィスタリア王宮の紋章の入った馬車が
夕暮れの山道を走っている。


(遅くなっちゃったな…)


馬車の中にはサラ一人。


アランと二人での公務を終え
城に帰るところだが、
アランはそのまま、
別の公務に向かってしまったからだ。


(宣言式まで、あと3日。
あっという間だったな。
上手くいくといいけど…)


ツキン…


(っ……)


サラは最近、考え事をすると、
頭が痛くなる事が多くなっていた。


ユーリに抱かれたあの夜から、ずっと。


(あれから随分経つのに…)


考えれば考える程、頭が痛む。


(だめだめ、しっかりしなくては。
もうユーリは、いないのだから)


そう、ユーリはもう居ない。
サラがアランとの事を告げた翌日
ウィスタリア城から姿を消したのだった。


サラは、気を紛らわすように、
窓から外を眺めた。


月を隠す雲のせいで、
ほとんど何も見えない。


が……ぽつり。


(あ……雨。
アラン、大丈夫かな?
馬で向かったけど。
それに
騎士団の人たち……)


窓の外では
馬に跨がり護衛にあたってくれている騎士団員たちが
雨に打たれ始めていた。


(どこかで休んだ方がいいよね)


サラが徐者に声を掛けようとした時。



急に馬が嘶いて


ガタンッ!


馬車が止まった。





/ 268ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp