イケメン王宮◆ユーリ×プリンセスの物語【R18あり】
第29章 【禁断の果実】~第6章 瞑る~
ユーリは、
サラの華奢な鎖骨の少し下を
きつく吸い上げる。
『んっ、ん……』
頬を薄桃色に染めて、肩を震わせるサラ。
(可愛い……
この綺麗な肌も、可愛い仕草も
全部、
アラン様のものに…
……いやだ………
このまま…俺の…)
『ぁっ……』
ユーリの甘い唇に、サラの肌が痺れる。
やがて、ユーリが唇を離すと
花が咲いたような赤い跡が
くっきり残っていた。
『あ……』
[どうしよう、このままじゃ、またユーリに……]
犯される。
悲しみと切なさが、サラの胸をいっぱいにして
目の前が滲んだ。
(サラ様、こんなに瞳を潤ませて…。
どうしてこんなにも俺を煽るの?)
ユーリは射抜くようにサラを見詰める。
『っ……ユーリ…
貴方は…私を……』
サラの瞳から
宝石のような涙が
一筋、零れた。
(サラ様……
悲しそうな顔をして。
そんなに俺に触れられるのは嫌?
そんなにアラン様が…………大事…?)
ユーリは、しばらくサラを見つめた後、
そっと、手を離した。