イケメン王宮◆ユーリ×プリンセスの物語【R18あり】
第28章 【禁断の果実】~第5章 戯れる~※R18
サラは
アランを好きなものだとばかり思っていたのに
まさか、自分を想ってくれていたなんて。
突然の告白。
想像もしていなかった言葉に
ユーリは言葉を失った。
(どうしよう。
こんな……
嬉しすぎるよ)
どうしようもない幸福感が
ユーリを満たしていく。
(でも……ダメ、
ダメなんだ)
自分は
サラと恋をするなんて
許されないのだから。
視線の先では
サラが瞳を潤ませて、
不安そうにユーリの返事を待っている。
ユーリははっとして。
自らの混乱を隠すように
冗談っぽく笑った。
「ありがと。俺もサラ様が好きだよ」
『っ……本当?』
「うん。だからこれからも仲良くしてね」
『あ、…あの、そ、そういう意味じゃないかも…』
サラは真っ赤になりながら
遠慮がちに、そっと
ユーリのシャツの裾を掴んだ。
(っ……サラ様…)
積極的なサラの様子に
ユーリの胸がとくりと音を立てる。
(だめだ、このままじゃ抗えなくなる…)
「くすっ、サラ様ったら…
そんな可愛い顔されたら、勘違いしちゃう。
ダメだよ?
俺の事からかっちゃ。」
ユーリはサラにしゃべる隙を与えないように
捲くし立て始めた。
『あの、そうじゃ…ユーリ…』
サラはなんとか話をしようとするが、
ユーリは聞こえていない振りをして。
他愛のない話をしながら
サラの手をすっと剥がし
手早くお茶の準備を整えた。
「じゃあサラ様、早めに休んでね。
明日は休みだけど、明後日から暫く忙しくなるんだから。
おやすみな…」
『ユーリっ!』
ユーリが部屋を出ようとした時、
サラが
珍しく
大きな声を出した。