イケメン王宮◆ユーリ×プリンセスの物語【R18あり】
第26章 【禁断の果実】~第3章 踊る~
[アラン、すごいな。
いつもと全然違う。
きっと嫌に違いないのに
公務には手を抜かないんだ]
サラが
尊敬の眼差しで見詰めていると
アランの手がサラの腰に軽く添えられて
前へと促される。
「これからも、ウィスタリアと、プリンセスを宜しくお願い致します」
サラははっとして
居住まいを正す。
[アランが、がんばってくれてる…
隣に相応しいように、がんばらなくては。
それにしても、こんな風に挨拶するのにも
随分慣れた気がする……
支えてくれているみんなのおかげだよね]
『陛下、御無沙汰しております』
サラはこれまでレッスンしてくれた王宮の皆に感謝をしながら、丁寧にお辞儀をしてから
国王と話始めた。
誰もの心を和ませる笑顔を宿し、
会話を弾ませるサラ。
貫禄のある国王も
心なしか、先ほどよりも柔らかい表情を浮かべているように見える。
その様子を
淡い笑みをやどしながら
アランはじっと見守っていた。