イケメン王宮◆ユーリ×プリンセスの物語【R18あり】
第21章 番外編 ~薔薇の部屋①~ ※R18
「ジルがね、
男の人は、
その……望んでいても
素直になれなくて
つい嫌だって言ったりしちゃうから
口はこれで塞ぐようにって」
(………………サラ、それ間違ってる…
なんで簡単に信じちゃうかなぁ…)
「今日はユーリに喜んでもらえるように頑張るね」
(サラ…純粋過ぎるよ……
そこが可愛いとこなんだけど)
自分を喜ばせる為に
良い事をしていると
完全に勘違いをしているサラ。
いつもの花のような笑顔を浮かべて
嬉しそうにユーリを見詰める。
(…………………………まあ、いっか)
ジルにお膳立てされたのは癪だが、
純粋なサラの気持ちが嬉しくて
ユーリは
サラの気持ちを汲むことにした。
(どうやって俺を喜ばせてくれるのか
お手並み拝見だね)
ユーリは軽く溜息を吐き、
せっかくだからこの状況を楽しもうと、
こっそり笑って、
サラを見詰めた。
と
サラがカサカサと音をさせて
何か、手紙のような物を取り出した。
(ん?なんだろう?)
サラは、真剣に読んでいる様子…
しばらくすると
みるみる頬が紅潮していった。
(………いやな予感がする。
…何が書いてあるの?)
「ユーリっ、ごめんねっ///
私、男の人の事、良く知らないから…
ユーリがこんな事を望んでるなんて
その…知らなくて…」
(えっ、何?その手紙、何なの?
望んでないよ、たぶん…)
ユーリはもちろん、しゃべる事が出来ず…
サラの行動を黙って眺める事しか出来ない。
さっきまで余裕だったユーリに
仄かに緊張が走る。
サラはおずおずとユーリに近づく。
ベッドが柔らかく軋むと
頬を染めながら、恥ずかし気に
ユーリのシャツのボタンに手をかけて。
(わ……サラっ///)
サラは
一つ一つ
震える指で丁寧に外していった。