• テキストサイズ

イケメン王宮◆ユーリ×プリンセスの物語【R18あり】

第21章 番外編 ~薔薇の部屋①~ ※R18


サラは
黄金色のきらきらした飲み物が入った
小さく上品なグラスを差し出した。


「フラワーシードル?」


ユーリが尋ねる。


「うん。私が好きだからって、
ユーリ、よく用意してくれたよね」


「そっか。
サラの好みは全部覚えていたから。
あの頃は、
まさかこうやって
サラが俺に用意してくれる日が来るなんて
思ってなかったな」


ユーリが嬉しそうに笑うと
答えるように、サラも優しく笑った。
その表情は、どこか艶を帯びて見える。


サラがグラスを軽く持ち上げると、
ユーリも合わせて、持ち上げる。
どちらからともなくグラスを合わせて
可愛らしく乾杯すると、
チン……
透明な音が部屋に響いて。
二人はフラワーシードルを飲み干した。


その途端、ユーリの顔色が変わる。


「サラっ……っ……これ…何入れたの?」


「え?」


(………サラが、
用意してくれたものだからって
………油断……しちゃっ………た…)


「ユーリ?」


ユーリの身体がぐらりと揺れ
意識が混沌としてくる。
サラに身体を支えられていると感じたのを最後に
ユーリの意識は途絶えた…………。


「ユーリ………ごめんね」


部屋に静寂が降りると
サラがぽつりと呟いた。


/ 268ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp