イケメン王宮◆ユーリ×プリンセスの物語【R18あり】
第19章 想望
そう、これから二人で居る為に
やらなければならない事が山積みだった。
それでも
一緒に居られる事を
幸せに思ってしまうサラ。
急にどうしても伝えたくなって
「ユーリ、ありがとう」
そう言って、ユーリの顔を見上げる。
首を傾げるユーリ。
「ん?
なにが?」
「きっとこれからユーリは凄く大変なのに…
傍にいるって言ってくれて」
ユーリは少し目を見開いたあと、
何でもない事のように笑って。
「俺がサラ様と一緒に居たいから、そうするんだよ」
サラの手を優しく取って
細くて綺麗な指を絡める。
「何があっても
この手を離さないから」
琥珀の瞳を優しく細めて
真っ直ぐサラの瞳を見つめた。
「うん…」
サラは本当に幸せそうに笑った。
「行こっか」
ユーリはサラの手を引いて
廊下を歩き出した。
と、ユーリは何か思いついたように立ち止まる。
「あ、そうだ」