第2章 もう一つの魔法の世界
『一重魔法陣・"影牽"(えいけん)!!』
取り敢えず奴の動きを封じねぇとな。
一重魔法陣・"影牽"。
これは相手の足元に一重の魔法陣を展開させ、そこから影が出て相手を束縛する魔法だ。
自分で暴れたくせに体力を消耗したのか、奴はあまり抵抗しなかった。
まぁ、好都合だけどな。
『これで終わりだ!』
俺は奴よりも高く飛び上がって両足に黒い炎の様な魔力を纏った。
『滅竜奥義・"邪炎螺旋撃"!!』
名前の通り、急降下しながら螺旋状に奴を蹴り付けた。
勿論ただ蹴り付けたワケじゃねぇぜ?
始めに"邪竜の飛爪"で亀裂を入れたところにクリーンヒットだ。
我ながらBrilliant move(ブリリアント・ムーブ)だと思う!
Brilliant moveってのもチェスの用語で素晴らしい手、絶妙手っつー意味だ。
『Checkmate!!』
モンスターと戦うの久し振りだから、コレ言うのも久し振りだな。