• テキストサイズ

闇の滅竜魔導士と盗魔眼

第2章 もう一つの魔法の世界


二人と別れて白龍と紅玉を探した。
白龍はいつもの場所で自主練だろうから白龍から行くか。



『(白龍いねぇかな…あ、)』


予想通り、自主練していた白龍を見つけた。


『いつも頑張ってんな、白龍』

「アギト殿!」


自主練を止めて俺に近付いた白龍。
弟なだけであって可愛いんだよなー…頑張り屋なところとか偶に泣き虫なところとか。


「どうされたのですか?」

『実はこれから迷宮攻略に行くんだ それを伝えにな』

「え…今から、ですか?」

『あと紅玉に伝えたらな』

「…そう、ですか…」


…何か…子犬みてぇにシュンってしちまった。
何なんだこの罪悪感は…。
まるで俺がいじめてるみてぇじゃねぇか!


「あら、アギト兄様…え、白龍ちゃん?」


あぁもう何でこのタイミングで!?


「ちょっと、白龍ちゃん何で泣いてるの!?」

『え…』

「な、泣いてなんか…いませんよぉ!」

『(いや…泣いてんじゃん)』

「お兄様何をしたのですかぁ!?」

『何もしてねぇからな!? これから迷宮攻略に行くって言っただけだからな!』

「え…迷宮に行かれるのですか…?」

『あぁ もしかしたら元の世界に帰る手掛かりがあるかもしれねぇからな』

「…そう、ですか…」


え…何かデジャヴ。
紅玉? お前は泣いたりしねぇよな…?

そう思ってった俺の予想は大幅に外れた。


「でしたら、私もご一緒に!」

『(ガクッ)!!』


ブルータスお前もか…じゃなくってだな!!
まさかの紅玉まで一緒に行こうとするとは…。


『それがな、紅炎にダメだって言われてんだよ
 ジュダルも紅覇も我慢したんだから紅玉も我慢出来るよな?』

「うぅ…わかりましたわ」


紅玉は前例があるからすんなり了承してくれたな。


「アギト兄様、気を付けてくださいね」

「お気を付けて…アギト殿」


二人は目をうるうるさせながら、紅玉は軽く頭を下げて、白龍は例の手を右手を丸めて左手で包み込む挨拶をした。
だから、俺は偉い人じゃねぇんだからしなくていいっていってるのに…。


『ありがとな じゃ、行ってくる』


二人と別れて迷宮に向かう事にした。
紅炎に金と地図をもらったし、特に必要なものはねぇよな。

いざ、初迷宮攻略へ!



(何か紅炎に世話になってもらいっぱなしで申し訳ねぇな…)


/ 510ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp