第2章 もう一つの魔法の世界
『…俺が? 何で?』
「今迄様々な書物を見てみたがお前が元の世界に帰る手掛かりになりそうなものはなかった
もしかしたらお前がジンに会ってみたらなにかわかるかもしれぬ」
あ…趣味だけじゃなくて俺の為にも色々調べてくれてたのか。
本当に申し訳ない…そしてありがとう紅炎。
『わかった、行ってみる 何処にあるんだ?』
「此処だ」
紅炎は地図を机に広げて島を指さした。
地図の下の方にシンドリア王国と記された島があって、三センチくらい右に小さな島が書かれていた。
島の名前が記されてねぇって事は無人島か?
「噂だが此処に新たな迷宮が現れたらしい」
『了解、じゃあ行ってこようか』
「今から行くのか?」
『早い方がいいだろ?』
「いや、突然だから紅覇や白龍達が悲しむかと思ってな」
兄弟思いだなー紅炎は。
『大丈夫、ちゃんと挨拶してから行くから』
「もしかしたら付いていくと言うかもしれぬが断るんだぞ」
『へーい』
俺は書物庫を出た。
先ずは俺に知らせてくれた紅覇からかな。
紅覇何処かなー?