第1章 幼少期と日常
クローバー、定例会会場。
目の前に立派な一件の家。
食事会の会場であり定例会の会場だ。
「ここじゃ アギト、お主に限ってありえんと思うが…飲み食いするの良いがくれぐれも喧嘩はしないでくれ」
『しねぇよ 向こうから吹っ掛けられたらするけど』
「するにしても加減しろと言っているんじゃ
お主はS級に成ってから急激に魔力が上がったからな」
『そりゃあ何時も修羅場に居るから嫌でも強くなるって
いろんな奴の魔法も覚えたし』
「マスター、どうやら私達が最後みたいです」
中にはそれなりの数の人が居た。
お、美味そうなワイン見っけ!
酒を見つけた俺は直様そこへ駆けつけた。
「おいおい、遅いんじゃないかマカロフ?」
刺が付いた帽子とサングラスの男がそう言う。
【四つ首の番犬】(クアトロケルベロス)のマスター・ゴールドマインだ。
「あらぁ~エルザちゃん、綺麗になったわね」
エルザに声をかけたのは【青い天馬】(ブルーペガサス)のマスター・ボブ。
オカマみたいな喋り方してるが昔はイケメンだったらしい。
「マスターボブ、ゴールドマイン、誠に申し訳ない
今日は言われた通り奴を…アレ?」
後から聞いた話だが、マスターが俺を誘った理由は、前の定例会で俺に会ってみたいと言われたかららしい。
しかしエルザの隣にいると思っていた俺は何処にもいなかった。
酒のところに行ったからな。
エルザも気が付かなかった様だ。
「何処じゃアギト!」
『呼んだ?』
「「うひゃあ!?」」
『驚きすぎじゃね?』
確かに驚かすつもりでこっそり近付いたけどよ。
「誰のせいじゃと思っておる!」
「全く、本当に神出鬼没だな…」
『酒飲み放題だと言われたから来たのに酒飲んで何が悪ぃんだ?』
「お主は酒しか頭に無いのか!」
『ついさっきSSクエストから帰ったばっかりだぜ?
酒が欲しくて何が悪いんだよ』
「あらぁ、にしては元気ね」
『ん?』
マスターボブの声がした方を振り向く。
そうだ、すっかり忘れてた。