第4章 再会と離別を同時に
「…さて、全員揃ったようなので気を取り直して、私の方から作戦の説明をしよう!」
そう言ってポーズを決める一夜。
みんなも気持ちを切り替え、顔を一夜に向ける。
「……」
「……」
「……っとその前にトイレのパルファムを…」
「っおい! そこにはパルファムってつけるな!」
張り詰めていた空気が一気に解かれる。
呆れる皆を尻目に一夜はグレイのツッコみを受けつつ、トイレを求めて姿を消した。
*
トイレから戻ってきた一夜は今度こそみんなに説明した。
一夜の情報では、ここから北へ行くとワース樹海が広がっており、古代人はその樹海にある強大な魔法を封印したという。
その魔法の名は、ニルヴァーナ。
古代人が封印する程の破壊魔法ということはわかっているが、それ以外は謎に包まれた魔法なのだそうだ。
そして、六魔将軍がワース樹海に集結した理由と言うのが、憶測だがニルヴァーナを手に入れるためだという。
それを阻止するため、この連合で六魔将軍を討つのだ。
「こっちは12人、敵は6人」
「…だけど侮っちゃいけない」
「この6人がまたとんでもなく強いんだ」
そう言って"古文書"(アーカイブ)という魔法を発動するヒビキ。