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闇の滅竜魔導士と盗魔眼

第2章 もう一つの魔法の世界


『…何か、いきなり過ぎてどうリアクションしていいのか…』

「居候だったが…いざいなくなるとなると寂しいものだな」


あーそうだ。
みんなに礼を言わねぇと。


「焦らずともゆっくり考えればいい」

「いや、なるべく早く帰った方がいいだろう」


ジェラールはそう言ってくれたけど紅炎は否定した。


『何でだ?』

「アル・サーメンが妨害してきたらどうする?
 アギトを帰させない為にこの者を殺しに来るかもしれないだろう」

『あー…言われてみればそうだな』


ちゃんとみんなに礼言えねぇのは残念だけど、ジェラールを危険な目に合わせる事は出来ねぇ。
そう考えたら一刻も早く帰った方がいいかもな。
流石紅炎だ、頭キレるなー。


「皆には俺が言っておく まぁすでにジュダル達が言ってるかもしれないが」

『最初っから最後までお前に迷惑かけてばっかだったな』

「いいや 案外面白かったぞ」


別れを惜しむ様に頭を撫でられた。
カッコいいなー…グレイも大きくなったらこんな風になるのかな?
…ナツがいるから無理か、やっぱしょっちゅうケンカしそう。


「ほら、仲間が待っているのだろう」

『あぁ 色々ありがとな』


俺達は部屋を出る。
その前にもう一度紅炎の方へ振り返った。


『本当にありがとう 絶対ぇ忘れねぇ』


紅炎にもらった指輪を見せ、今度こそ部屋を出た。


「…俺も忘れない」


そう言ってくれた気がしたんだ。


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