第2章 もう一つの魔法の世界
ジェラールが俺の友人だと判明して特別宮中に入れてくれた。
服が怪しいって言われたから俺の服を貸してやるのを条件にな。
『で、まずどうやってこの世界に来たんだ?』
因みに俺達は俺の借りてる部屋にいて、中には俺とジェラールと紅炎の三人だ。
「私がエドラスから来たジェラールだという事は覚えてるか?」
『勿論』
もう今言っとこうか。
コイツはエドラスって異世界から来たジェラールだ。
しかも王子様だぜ王子様ー。
エドラスについての詳しい説明は省くぞ。
俺は妖精の尻尾に入る前に旅をしていたんだ。
その旅の途中にジェラールに会ってエドラスの事を聞いて、一緒に旅をしてたんだ。
その後俺は妖精の尻尾に入り、ジェラールは旅を続けるからと言って一度別れた。
今俺の左手に嵌めてある腕輪は別れる前にジェラールがくれたものだぜ。
「"アニマ"を塞ぎ回っている途中、君が行方不明になった現場の近くを通ったんだ
その時現場の近くで空間の穴らしき魔力の痕跡が残ってたんだ」
『空間の穴? 何で?』
「恐らくアル・サーメンが起こしたあの時の空間の穴の事だろう
<依り代>を引き降ろす為に作られた穴だが共鳴か何か作用したのではないか」
『成程ー やっぱ紅炎頭いい』
「それで私がエドラスからアースランドに来た原理を利用して、この世界へ来てみたら成功したのだ
そしてアギトの魔力を探ってみると…此処に辿り着いたというワケだ」
『へー』
「つまり、アギトは元の世界へ帰れると言う事か」
『あ、』
「そう言う事だ」
『……』
帰れる…
アースランドに…
元の世界に…