第2章 もう一つの魔法の世界
「おじさん!」
「シンドバッドさん!?」
「シンドバッドだと!? あの男が…」
紅炎も会うのは初めてだったんだ、知らなかった。
「フン、そうか…では奴が引き連れてきたの軍勢が…」
「えっ!?」
え…軍勢って何の事?
俺は恐る恐る後ろを振り返ってみた。
『!!?』
後ろを見た俺は声にならない叫びを上げた。
だって後ろには強そうで尚且つお偉いさんっぽい人達が勢ぞろいなんだよ!
どうやら<七海連合>金属器使い達らしい。
あ、ドラコーンさんとヤムライハさんもいた。
『にしても…よくこれだけの人数を集めたな』
「この事態をいち早く察して、世界中にいる俺達に呼びかけてくれた二人の功労者のおかげだな」
視線の先には緑色を中心とした服装の人が立っていた。
『? もう一人は?』
「あっちにいるじゃないか」
『は? あ、あー…』
あっちと指さした方を見ると、赤髪の人にお姫様抱っこされているアリババくんがいた。
あれって…モルジアナだよな。
男女逆だけどめっちゃ絵になるな…うん。
「ヴァッサゴ」
「フォルネウス」
「アロセス」
「ケルベロス」
「バアルの眷属よ」
「「「「「我が身を捧げる 我が身と一つになれ!!」」」」」
後ろにいた人達が演唱すると、ドラコーンさんみたいな姿に変身した。
何アレ…接収(テイクオーバー)みたいだ…懐かしい。
『にしても疲れた…シンドバッドー食べていい?』
「…それは食事的意味なのか性的意味なのか…」
『? 食事に決まってんだろ? お前の雷食っていいかって言ってんだよ』
「ならそう言ってくれ、紛らわしい」
『もう酔ってんのか?』
そう言うと頭を抱えられた…何故だ?
まぁ何だかんだ言いながらも雷を食わせてくれるから有り難い。
シンドバッドの剣に纏わりついている雷を食わせてもらった。
雷久し振りに食ったけど、シンドバッドの雷は美味いなー。
後ろの人が凄い見てるけど気にしない。
だって説明面倒くさいもんなー。