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闇の滅竜魔導士と盗魔眼

第2章 もう一つの魔法の世界


だが奴は俺を諦めたのか、今度は白瑛に殴り掛かった。


「白瑛!!」

『アラジンくん!!』


アラジンくんが防壁を張ってくれたのが見えたけど、かなり危ない。
助けねぇと!


「海上で誰かに後れをとっては…私に生きる価値は無いわ!」


俺より早く紅玉が奴に水の攻撃を放った。
だが奴は防壁を張らなくても平気そうだった。
そのまま次の標的を紅玉に定め、手を伸ばした。


「きゃあ!」


紅玉は避けきれず、足を掴まれてしまった。
それをすぐに駆け付けた紅覇が奴の腕を切り落とした。


「これ以上身内を殺されてたまるか!!」


しかし今度は紅覇が奴の手に捕まってしまった。
しかも思いっきり体全体を…ちくしょう!


「紅玉、紅覇!」


紅覇を掴んでいた腕は紅炎が切り落とした。
紅玉は足が、紅覇は体全体が血まみれでかなり危ない状況だ。
二人のところに駆け付けたかったが、次は近くにいた紅炎を捕まえようと手を伸ばしやがった。


『紅炎!』


俺は"神速"で紅炎を庇う様に前へ出た。


「アギト!?」

『三重魔法陣・"鏡水"!!』


三重の魔法陣を展開させ、奴の腕を防ぐ。
本来この魔法は相手の魔法を反射させるものだからかなりキツいがなんとか凌いだ。
その隙に紅明が山一つ丸ごと転送させ、奴の頭に落下させた。
だが奴は無傷なままだった。
どうなってんだアイツは!

しかも奴は手を伸ばし、空の黒い奴を引き降ろそうとする。


「ダ…ダメだ! このままじゃ…みんな死んじゃうのに…アリババくんやモルさん…黄牙や隊商や煌帝国の人達も…マグノシュタットの人達も…みんな…みんな…死んじゃうのに…!!」


くそっ…俺は何も出来ないのか…。
アースランドに帰る事が出来ないまま…終わるのか…。


ちくしょう…っ…。


ちくしょう…!!


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