第2章 もう一つの魔法の世界
<アギトside>
紅炎に付いて行き、マグノシュタットへ着いた俺はとことん黒いジンを倒していった。
『はぁああ!』
数は多いし中途半端なダメージじゃあ再生する。
面倒くせぇ野郎だぜ。
『"闇神散弾槍"(カオシリアン・アルサーロス)!!』
面倒だから空中に無数の闇の魔力で槍を作り出し、黒いに向けて一気に打ち出した。
一撃で倒したけど…多すぎだろ!
『"邪竜の咆哮"!!』
黒い炎を吐いて一掃した。
死ななかった奴はそのまま黒い炎が纏わりついたままだから放っておいても大丈夫だろう。
辺りを見渡すと瓦礫の方にアラジンくんとアリババくんがいるのを見つけた。
あんなところじゃあ街の人を巻き込んでしまうだろうから十分に火力が出せないのだと理解した。
助けに行こうとすると、風の巨人が現れて黒いジンを外へ追い払った。
「パイモン!!」
聞きなれた女性の声がした。
しかもパイモンって事は…
『白瑛!』
やっぱり白瑛だった。
白瑛が追い払った黒いジンを次々と倒していく紅炎達。
いつの間に揃ってたんだ。
「お久し振りです、アギト殿」
「白瑛さん!」
「アラジン! 何故此処に!?」
「お知り合いですか? ど…どの様なご関係で…?」
「私の命の恩人です」
へー、そうだったのか。
意外とアラジンくんも顔が広いんだな。
「紅玉!」
「アリババちゃん!」
「ア…アリババちゃん!? 敵将に向かってなんだよ?その馴れ馴れしさは!」
「いいえ紅覇お兄様、私達仲良しなお友達同士ですわぁ」
わーお、紅玉とアリババくんは友達だったのか。
にしてもアリババちゃん…そーいえばジュダルの事もジュダルちゃんって言ってたっけ。
『って、よそ見してる場合じゃねぇか!』
とにかくコイツ等をなんとかしねぇと。
数ばっか多くて…もしかして無限に出て来るんじゃねぇだろうな。