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闇の滅竜魔導士と盗魔眼

第2章 もう一つの魔法の世界


シェヘラザード様はムーさんに部屋を出る様に命じた。
つまり二人っきりなワケで…容赦なく質問責めされるワケだよな…。


「いきなり呼び出してすみません」

『いえ…呼び出された理由はわかりましたから…』

「では単刀直入に言います 貴方はこの世界の人間ではありませんね」


アレ、今迄は俺から魔力(マゴイ)を感じない事しかわからない人ばっかだったのに。
この人は俺が異世界の人間だって事もわかったのか。


『その通りです 俺から魔力を感じないからわかったんですか?』

「はい 昔古い遺跡にトラン語で記された壁画を見たことがあります
 過去に魔力を持たず、別世界の魔法を操っていた人間がいた、と」


…シャンバルさんも壁画を見たことがあったらしいけど、それは絵だよな。
トラン語で記された壁画…関係があるのか?


『その壁画、何処に行けばあるのか教えて頂けませんか』

「…随分昔の事だから、今すぐにはわかりません
 どうしても知りたいのでしたら国の者に調査させますが」

『いいんですか?』

「その代り、貴方の事を聞かせてください」


俺は二つ返事で了承した。
既に俺が異世界の人間だってわかってるんだから隠す事は無いしな。
勿論他人にこの事を話さない事を約束してもらってな。

この世界に来て五年になる事。
自分の意志でこの世界に来たワケではない事。
迷宮攻略をし、アル・サーメンが関わっているのを知った事を話した。


「わかりました 私も貴方の力になります」

『そんな簡単に…いいんですか』

「貴方の目はウソを吐いてる様には見えません それで十分です」


んなあっさり認められるとは…。
やっぱマギだから俺に魔力が無い事を目の当たりにしてるからすぐ信じてもらえるんだろうか。

少しおさらいしようか。
俺の事を知ってるのは煌帝国では紅炎、紅明、紅覇、紅玉、白瑛、白龍、ジュダル…玉艶さん。
シンドリア王国ではシンドバッドと八人将。
それとアラジンくん、アリババくん、シャンバルさん、そしてシェヘラザード様だな。
多い様な少ない様な…何とも言えない数だな。

今日はこれで話は終わった。
何かわかったらすぐに連絡すると言ってくれた、有り難い。


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