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闇の滅竜魔導士と盗魔眼

第2章 もう一つの魔法の世界


 「幾人もの人間を食い殺して来た狗竜此処に散ったー!!
  勝者は"ヤンバラ"剣闘一座のアギトー!!」

「凄ぇぞアイツ! これで何匹目だ!?」

「ファナリスでもねぇのに素手で!」

『ふー』


たった今俺は闘技場でドスジャギィを倒したところだ。
シェヘラザード様に呼び出されてからもう四カ月が経っている。
未だに呼び出しは無いし新たな情報も手に入らないまま。


『もう六年になったのか…』


怪我してねぇからそのまま借りている部屋に向かった。
今頃アースランドのみんなはどうしてるんだろうなーなんて考えながら。
それに…


『…アイツはどうしてんのかなー』


評議院にいる俺の初めての友人を思い浮かべていた。
俺の左耳のイヤリングをくれた本人だ。
どんな時でも片時も忘れた事が無い俺の大切な友人だ。


「アギトさん」

『ん?』


俺の前に試合があったアリババくんに声をかけられた。


「師匠の伝言で、至急帝都に向かう様にだそうです」

『帝都…!』


もしかしてシェヘラザード様か?


『わかった、今すぐ向かう シャンバルさんによろしくな』

「はい お気を付けて」


部屋に忘れ物したワケでもないし、俺はすぐに養成所を出た。
至急って事は何かわかったことがあるのか?
とにかく俺は"流星"(ミーティア)で帝都に向かった。


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