第2章 もう一つの魔法の世界
浮遊感がなくなって、神殿みてぇなところに着地した。
暗いがご丁寧に松明で道がわかる様になっている。
まぁ俺は邪竜だから真っ暗でも全然平気なんだけどな。
問題は…
『熱っ!?』
マジで熱ぃ此処!
気温とかは暑いって書くハズなんだけどよ、本当に熱いんだよ。
マグマの近くを通ってるのかってくらい。
これさ、俺やナツじゃなかったら攻略出来ねぇんじゃね?
多分脱水症状で死ぬよ?
<<…おーいガイア…>>
<<あぁ…こんな暑苦しい場所を好むのはあの者くらいだろう>>
『(わかったのか?)』
<<あぁ 炎のジン、イフリートだ>>
炎のジン…アリババくんのアモンと一緒か。
<<強者好きでかなりの戦闘狂だが短期で一度スイッチが入ると手に余る>>
もうそれナツじゃねぇか、そのまんま。
俺は時・場所・場合をわきまえているから戦闘狂じゃねぇよな?
『戦闘狂っつー事は…!』
背中に不自然な暑さを感じた。
俺は条件反射で"何か"を躱した。
…炎?
『"邪竜の鉤爪"!!』
これまた条件反射で炎を吹いたであろう奴を蹴り飛ばした。
マカオやワカバに「足癖が悪ぃぞ」って言われたっけ。
確かに俺は手よりも先に足が出るのを自覚しているからな、否定しない。
戦闘狂っつー事はさ、ストレートに実力を示せばいいんだろ?
にしてもよ…
『…ウロコ?』
松明に照らされて姿がわかったソイツ(なくてもわかったけど)は堅そうな鱗に覆われていた。
<<迷宮生物、ウロコトルだな>>
『(やっぱウロコなのか)』
<<因みにコイツの鱗は溶岩の中でもふつーに泳げるくらい頑丈だぞ>>
『ふざけんなよ!?』
溶岩って泳ぐものだっけ?
え? 違うよな?
<<奴は炎を吹く 注意しろ>>
『炎か…』
それは問題ねぇな。
カオスとガイアと話してるうちにウロコなんとかは集まってきた。
んでもって一斉に炎を吹いてきた。
けど、