第2章 もう一つの魔法の世界
『全く、臣下達に全然信用されてねぇな 酒に関しては』
「今迄になかったのは言えないがあれ程信頼されてなかったとは…」
『七海の覇王ともあろう男がな』
「うぅ…」
『七回も迷宮攻略した実力者がな』
「もう止めてくれ…」
部屋に来てからどれくらいからかったんだろう?
ズシーン…と机に項垂れるシンドバッド、凄ぇ面白いんだけど!
「シン、来ましたよ」
項垂れていた頭を上げるシンドバッド。
俺も振り返ると、そこには八人集まっていた。
さっき港にいた臣下達だな。
「来たな」
『会議でもあるのか? なら俺は一旦部屋に…』
「違うぞ 君に俺の臣下を紹介する為に呼んだんだ」
この人達はシンドリアの守護神<八人将>と呼ばれてるらしい。
中にはシンドバッドの眷属もいるんだってさ。
「政務官を務めています、ジャーファルです」
「ファナリスのマスルールです」
「マグノシュタットのヤムライハと申します」
「エリオハプトのシャルルカンだ」
「アルテミュラのピスティだよ」
「ササンのスパルトスです」
「イムチャックのヒナホホだ」
「パルテビア帝国元軍人ドラコーンです」
改めて見ると凄ぇ個性的な人達だなー。
彼らは同盟国からワケあって一時預かってる王家の子息。
または事情があって自国にいられなくなって身を寄せてきた者らしい。
色んな人達が肩を寄せ合って暮らしてるんだな。
『煌帝国に居候させてもらってるアギト・エリュシアンです』
そうそう、シンドバッドが煌帝国に来た時に俺の事を八人将にだけ話していいかと言われたんだ。
俺は了解したからみんなは俺が異世界から来た事を知ってる。
『この度は白龍皇子の護衛として同行させていただきました
シャルルカンとスパルトスさんは、確かこの前煌帝国に来たよな?』
「先日はお世話になりました」
「また手合せしような!」
「シャルルカンはアギトと面識があったのか?」
『煌帝国に来た時に手合せしたんだよな』
「そーそー、色んな武器使い熟して凄ぇんだよ!」