第2章 Woman of the expectation
「おい、エルヴィン....正気か?」
調査兵団団長 エルヴィン・スミスの前に座っている小さな人類最強の男
リヴァイは、紅茶を飲みながらエルヴィンを睨む
先程まで今回の壁外調査の話をしていた
いや、今もしているとゆうべきか
いつもならエルヴィンの言うことには逆らわないリヴァイだが、今回ばかりはそうはいかない
「俺の班に、この前入団したばかりの新人を入れるだと?」
眉間の皺がより深く刻まれる
本来リヴァイ班は、リヴァイが自ら選び抜いた者しか入る事はできない。
調査兵団の中でも飛び抜けた実力を持っていなければ無理なのだ。それが入団したばかりの新人などもってのほか。
まず第一に今回の新人は、リヴァイではなくエルヴィンが決めている。
リヴァイにとってはそこも気に入らない、
「百歩譲ってお前が選んだ事については何も言わないでおくとして、その新人が使えるかどうかが問題だ.....」
「使えるさ。実力も精神力も申し分ない。」
エルヴィンはリヴァイの質問に対して
笑顔でなおかつ即座に答えた。
リヴァイの眉間の皺が少しだけ緩む
「ほう、お前がそこまで言うなんてな」
「いい子だよ、ハンジも一度会っている。大変気に入ったらしい」
『ハンジ』と聞いて
リヴァイの眉間に新たな皺が刻まれる
「あのクソメガネに気に入られるとは、相当な変人らしいな」
「言うより見るが早しだ、ハンジと一緒に見てきなさい。」
声音は優しいが有無を言わせないエルヴィンの言葉に小さく舌打ちして
リヴァイは部屋を出た
この出会いが
リヴァイの運命を大きく変えるとも知らずに