第3章 Empty blue, red of the earth
どぉぉぉおおおん‼︎‼︎
突然鳴り響いた帰還命令の煙弾の音に、の隣に居た女性兵士の肩が揺れた。
「セシリア、大丈夫?」
「大丈夫...少し驚いただけだから」
彼女の名はセシリア・アーネルト。
実はとセシリアは初対面ではない。家が隣同士であったから、2人は昔から姉妹の様に育ってきた。
だからこそ、開門直前に配置に戻って来たセシリアを見て心底驚いたものだ。
だが、それと同時にお互い再会を喜び、開門までの僅かな時間に思い出話に花を咲かせた。
『続きは生きて帰ってから』
そう言って門を出て来た事を思い出す。
出来ればこのまま何事もなく帰れる事を祈ったが、
「奇行種だ‼︎‼︎‼︎」
神様は容赦無く試練を与える。
「奇行種の煙弾は上がらなかったはずだ、まさかさっきの撤退命令も右翼側で何かあったからか....」
奇行種が走ってくる方向を見ながら、リヴァイは状況を思考していた。
数は7体、しかも全て奇行種という最悪の状況。
「殺るしかねぇか....」