第4章 友千鳥
杜山さん
「使いっ走りなんかじゃない。友達を助けてるんだよ!」
奥村君
「助けてねーよ‼︎お前、本気でそう思ってんのか?思ってねーだろ!」
杜山さん
「…私は、もう誰かの後ろに隠れて助けられるばっかりなんて嫌なの。私だって……誰かを、助けられるくらい強くなりたい!
だって、初めてできた友達なんだもん。…元々強くて友達のいる燐には、分かんないんだよ…!」
杜山さんは、奥村君の手を振り解いて、この場から走って行った。
奥村君
「⁉︎…な、なに、八つ当たりしてんだ!待てこら!」
その後直ぐ、奥村君が追いかけて行った。
残された僕は、取り敢えず部屋に戻ろうと歩を進める事にした。
…友達の役に立ちたい、か…
杜山さんって、すごく良い子なんだと思う。
…良い子過ぎて、弱点になってる気もするけど─
僕
「─!悪魔の気配…!」
「きゃああああ‼︎」
!…神木さん達の声だ!
僕は、踵を返して浴場へと駆け出した。