第1章 学園と塾
奥村君
「ゆきお????」
奥村君が、奥村先生を見て弾かれた様に立ち上がった。
奥村先生
「はい、雪男です」
奥村君
「やっぱり⁉︎」
奥村先生
「どうしましたか?」
奥村君
「や…どど、どうしましたかじゃねーだろ!お前がどうしましたの⁉︎」
奥村先生
「僕は、どうもしてませんよ。授業中なので、静かにして下さいね」
奥村君
「⁉︎????」
二人共同じ苗字で同じ学年…双子なのかな。
で、奥村君の方は奥村先生が祓魔師だとは知らなかった…とか?
奥村先生
「お察しの通り、僕は皆さんと同い年の新任講師です。…ですが、悪魔払いに関しては僕が二年先輩ですから、塾では便宜上〝先生〟と呼んで下さいね(にこっ」
あの階級証は、中一級…弱冠15歳で中一級祓魔師って凄いな…
奥村先生
「先ず、まだ魔障にかかった事のない人はどの位居ますか?手を挙げて」
茶髪の女子、トサカ頭、そしてフードが手を挙げた。
奥村先生
「三人ですね。では、最初の授業は〝魔障の儀式〟から始めましょう」