第3章 祟り寺の仔
体育・実技の授業──
内容は、悪魔の動きに身体を慣らす為の訓練。
で、競技場の中、蝦蟇(リーパー)っていう悪魔から2人ずつ逃げ回ってる。
蝦蟇は、蛙に憑依する悪魔で、普段は大人しいけど…その実、肉食性もある。
僕と一緒に逃げてるのは、神木さんとよく一緒に居る茶髪女子の、朴朔子さん。
入塾当初は魔障を受けてなかった、物腰柔らかい人だ。
朴さん
「きゃっ!」
朴さんが、躓いて転けた。
僕
「!…よっと」
それを見た僕は、直ぐ様方向転換して、蝦蟇の目の前を横切るように駆けた。
狙い通り、蝦蟇は僕の後を追ってくる。
そこで、蝦蟇の鎖が引かれた。
椿先生
「はい、そこまで!玻璃君、今の判断と動きは中々だったネ」
僕
「どうも」
体育実技の担任、椿薫先生…顎と喋り方が特徴的な人だ。