第2章 ヨハン・ファウスト邸
紳士なのは、まぁ解るけど…
イケメンはよく解らない。
フェレス卿の顔の感想は、目つきが怖い、隈がある、の2点だけ。
って思ってる僕だけど…─
僕
「…フェレス卿、」
規則正しい寝息が、間近で聞こえてくる。
僕
「フェレス卿、いい加減起きて貰えませんか?」
─こういう状況は、困る。
凄く困る。
もう、無理矢理起き上がろうか…
うん、そうしよう。
僕は体を捩って捻って、なんとか拘束から逃れようとした。
長い腕が、僕の体にめっさ絡んでる。
…若干…いやかなり気持ち悪いぞ。
早く解けろー‼︎