• テキストサイズ

【うたプリ】足し算恋愛事情

第20章 白銀の願い



「藍くん、翔くんが可哀想だよ。あれじゃあ」

「じゃあ、なに。天音はいつまでも翔と手を繋いでいたかったの?」

「ええ!? 別にそういうわけじゃないけど」

「僕を安心させていて。でないと、何をするかわかったもんじゃないよ」


 拗ねた表情の彼に、もう笑いを堪えることが出来なくなっていた。お腹を抱えて笑うと、彼の綺麗な顔が歪んで、眉間に皺が寄る。


「天音は何にもわかってない。翔だって男なんだよ? カミュといい翔といい、どうして君はああいうタイプに好意をもたれやすいのか」

「あの二人って、共通点あったっけ?」

「好きになったら、意外と大胆なとこ」


 えっと……そう、なのか、な?

 カミュはともかく、翔くんのことはわからなかった。別に彼は、私を恋愛対象として見ているわけじゃないと思うんだけど……と弁解する前に藍くんは「気を付けてね」と念を押した。


「善処します」

「天音は危なっかしいから、一人でいると心配になるね」


 困ったなぁ。彼は、うん、過保護だ。

/ 202ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp