第11章 デート?
「山本くんっ! 会いたかったよぅ」
私は山本くんにギュッと抱きついて甘える。
せいぜい3日ぶりぐらいだけど。
「よしよし。俺も会いたかったよ」
彼が私の頭をなでなでして甘やかせてくれる。うれしい。
「昨日は遊園地行って来たの?」
彼がニコニコして聞く。ドキッ。
「うん。えっとねぇ…行って来たよ。楽しかったなー」
なんとなくちょっとだけ気まずい。ちょっとだけ。
「いいなー。女子でワイワイ遊園地とか。みんなで猫耳みたいなカチューシャ付けたりとか? いいなぁ混じりたい」
山本くんがちょっとデレッとして言う。
「ふふ…目がやらしいよ。さぁ…遊んだぶん勉強しなきゃ…」
私はカバンから勉強道具を取り出す。
なんとなく話題を変えたくて。
「おっ! さやかちゃん張り切ってるね。えらいえらい」
彼が私の頭をポンポンとする。
「えへへ…」
私はちょっとヘラヘラ笑う…。