第11章 デート?
なんとなく女子同士、男子同士で固まってしゃべる。
意味ないし…。
でも何度か乗り物乗ったり、お昼食べたりしてるうちにちょっとずつ打ち解けてきた。
もともと男バスの手伝いに行くぐらいは仲良いもんね。
観覧車に乗るとき、せっかくだからとカップルで乗ることになった。
私と一緒に乗るのは…斉藤くん…。成績2番の。
一緒に観覧車に乗る。
「要領悪いね、斉藤くん。わたし彼氏いるの知ってるのに、わたしと乗ることになるなんて」
私はちょっと笑って話す。
「そうだけど…でも知ってる子と一緒に乗ることになって助かったよ…」
斉藤くんがしみじみ言う。
「知ってる子って…みんな女子バスの子だよ。知ってるでしょ?」
「まあそうだけど…話したこととかあんまりないし…」
消極的だなぁ。
「そんなんじゃいつまでたっても彼女出来なそう」
私は冗談で言う。斉藤くんはうつむいて返事する。
「そうかも…。そういう気がする…」
「……」
「須藤は…なんで山本と付き合うようになったの?」
え? わたし?
「えっと…同じクラスで…仲良くなって…。あれ? 前も話したような」
私は首を傾げる。
「もっと具体的に教えてよ。どっちが告ったとか」
斉藤くんが突っ込んで聞いてくる。私に対しては割と図々しいなぁ。
「えっとそれは…って、そういう系の話なら男同士でしなよ。男バスの子達で恋話とかしないの?」
「するけど…。下ネタばっかりでそういう初期の話があんまりないから参考にならなくて」
あいつら…爽やかそうに見えてそうなんだ…。
山本くんももしかして生徒会の子達と下ネタトークしてるのかなぁ。
私、なんか変なこと言われてないかな…。
まあでも生徒会の男子はみんな真面目だから…。
いや、でもそんなこと言ったら山本くんだって真面目そうだけど、意外とあんなふうだし…
斉藤くんは斉藤くんで普通にモテそうなのに、こんなだし…
男子ってよくわからないな…