第11章 デート?
春休みの部活の日。
「さやか、今度の日曜ヒマ? みんなで遊園地行くんだけど行かない?」
練習が終わって部室で着替えをしてるとき、友達に声をかけられる。
何回か男バスの手伝い一緒に行ったリナ。
「遊園地? 行きたい! 誰と行くの?」
「ユキとーマユとー私とーさやか」
みんな女子バスの子。
「うん。行くー」
私は即答する。
「うん! じゃあ待ち合わせとか決まったらLINEするね」
……
「さやかちゃん、今度の日曜どっか行かない?」
山本くん家で勉強してるときに山本くんに誘われる。
「え? 今度の日曜? あぁ…約束しちゃったぁ。女子バスの子と遊園地行くの」
「そうなんだ…残念…」
彼がちょっとしょんぼりする。
「ごめんね…」
私は彼の顔を覗き込んで言う。
「うん…。じゃあ…チューして」
彼がちょっと笑いながら言う。
「なんで?」
私も笑う。
……
日曜日、待ち合わせの駅へ。
「おはよ! あれ? 男バスの子?」
聞いてた女子バスの子と男バスの子もいる。
誘ってくれたリナに声をかける。
「うん。今日は4×4でデートだから」
リナがニッコリ笑って言う。
「えっ…?」
聞いてないけど…。
私たちはコソコソ話す。
「ねぇ…グループデートとかわたし聞いてなかったよ」
「ごめんごめん。言ったら断られるかもと思って…。最初アヤカが来るつもりだったんだけど急に来れなくなって」
「わたし彼氏いるの知ってるでしょー?」
「知ってるけど…まあ単なる人数合わせだよ。だって男バスの子と付き合ってる子誘うわけに行かないし」
まあそれはそうだね…。