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進学校の落ちこぼれ女子

第10章 ずっとずっと


終業式の日。

私は帰りに山本くんの家に行く約束をしてる。

「山本くん、帰ろっか」

帰りのホームルームが終わった後、私は山本くんの席に行って声をかける。

「うん。帰ろ。さやかちゃん」

彼が私の顔を見てニッコリ笑う。

……

山本くんの家まで普通にお喋りしながら歩く。いつもと同じ。

でも、心の中はちょっとドキドキしてる。

だって、山本くんが期末で一番になった後、初めて家に行くから。

あの約束…きっと今日かなって…。

……

「春休みだね」

「うん。さやかちゃん2年生になれるね。おめでとう」

「えへへ。山本くんのおかげ。ありがとう」

彼の部屋で彼にギュッと抱きつく。

「俺も…さやかちゃんのおかげで一番なれたよ。ありがとう」

「うん。ふふ…何もしてないけど」

私は笑う。

「ううん…」

彼が私の髪を優しく撫でる。

嬉しい…。山本くんに髪なでなでされるの大好き。

「ねぇ…あれ…まだ有効かなぁ?」

彼が耳元でささやく。

「んー?」

私はわざと聞き返す。

「忘れちゃった?」

彼がちょっとしょんぼりした声で言う。私は笑う。

「ふふっウソだよ。覚えてる」

「そっか」

彼も笑う。

「さやかちゃん嫌じゃない?」

彼がちょっと私の顔を覗き込む。

「んー…嫌じゃないよ…。山本くんとしたい」

すごく恥ずかしいけど彼の顔を見て言う。

「俺も…さやかちゃんと…したい」

そう言って、彼は私の唇にキスする。

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