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進学校の落ちこぼれ女子

第18章 リア充


2学期の真ん中、文化祭。

修学旅行の時も思ったけど、こんなとき祐樹と同じクラスじゃないのをつくづく悔しく感じる。

祐樹に愚痴るといつも

「まあ、俺らは普段いつも一緒だし、これからもずっと一緒だから…」

ってなだめられる。

わかってるけどー。

でも、何回も愚痴る。

祐樹は何回でも「はいはい。よしよし」って聞いてくれる。

それに文化祭の準備で生徒会も忙しいみたい。

お昼休み、教室で一緒にお弁当。

だいたい祐樹のクラスの教室で食べる。

「今日、食べ終わったら、またすぐ会議行くわ」

「そうなんだ。忙しいね」

「そうなんだよ。副会長ってだいたい便利使いされるのに、あんまり目立たなくて損なんだよ…。
さやかちゃんも副キャプだからわかるでしょ?
お互い大変だねぇ」

彼が私のこともねぎらってくれる。

うーん。私は実はそれほど大変じゃないけど、うんうん頷いておこう。

「祐樹、やっぱり次は生徒会長になるの?」

私は聞いてみる。

彼はちょっと考えて返事する。

「まあ、なれたら。立候補はするけど。さやかちゃん、投票してくれる?」

「どうしようかなー? でもわたしがしなくても1年生の女の子たちが投票してくれるでしょ」

「ねぇ、それ嫌味? なんか怖いんだけど…」

「べつにぃ?」

生徒会長になったら、また忙しくなるし、またモテちゃうじゃん。

でも、なるんだろうなー。
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