第19章 -再デート-
「うわ〜っ‼︎キレイだね!
すごいっ!ちょうど満開だぁ。」
手を繋いでいるからいいが、
ひかりは上を見ながら歩いている。
「おいっ。転ぶぞ?」
「大丈夫だよ。修造と手繋いでるもん♪」
ひかりはそう言うと、
さらにオレの手をギュッと握り締め、
オレを見つめた。
「…っ⁈」
上を見ていたひかりが、
急にオレのほうを見たので、
オレはドキッとしてしまい、
それを見透かされないように、
オレは少し早く歩いてしまった。
オレらが来たのは芝公園。
春休み最終日だからか、
予想以上に混んでいた。
人混みは好きではないが、
ひかりの笑顔が見れたから良しとしよう。
「あ!東京タワーだぁ!大きいねぇ。
桜と東京タワーもいいなぁ。
写メ撮りたい〜!」
ひかりは写メを撮りだした。
「…オレのがぜってぇうまいな。」
なんとなくオレも対抗して写メを撮った。
「え〜?わたしのがうまいよ〜。」
ひかりはオレの携帯を覗く。
ひかりが近寄ると、桜ではない
ひかりの甘い香りがして、
キスしてぇな…とか思っていると、
突然、ひかりは何も言わずに、
オレから離れて、大学のサークルらしき
団体の元へ行ってしまった。
あいつ、何してんだ⁈