第19章 -再デート-
「あ!修造っ♪」
オレを見つけると
ひかりは駆け寄ってきた。
「おう。わりぃ。待ったか?」
「ううん。部活お疲れさま。」
「よしっ。行くぞ!」
「うん。ね、どこに行くの?」
「いいから。行けばわかる。」
ひかりには言わなかったが、
行く場所は決めていた。
春休み最終日…桜がちょうど満開だ。
2人で電車に乗り、目的の駅まで行くと、
やはり混雑していた。
目当ては皆同じだな。
「行くぞ。はぐれるんじゃねーぞ!」
オレは人混みにかこつけて、
ひかりの手を握った。
「あ…。ちょっ…修造っ⁈」
ひかりはオレの行動に驚いたようで、
照れているのがすぐわかった。
つか、オレだって少しは照れる。
でも、オレは手をはなさなかった。