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〜虹村 修造のお話〜

第18章 -初対面②-


「ひかりー!
ジュース飲もう!開けてー!」


「うん!いいよ。」


ひかりは自分の膝に座った
光平の後ろから手をまわし、
光平のジュースを開けている。


…っ⁈


抱き締めてるみたいじゃねぇかよ。



オレだってまだ
そんなふうにされたことねぇよ。


オレの気も知らずに、
光平はひかりにもたれて、
うまそうにジュースを飲んでいる。





………………。





「ははっ。お前じゃなくて、
光平の彼女だったのか?」


「そうね。
光平に取られちゃったわね(笑)」


親父が大笑いすると、お袋まで笑い出した。


「え…?あ、じゃあ、光平くんかわいいし、
光平くんに乗りかえようかな(笑)?」


すると、ひかりまで、
親父達の会話の意図を読み取り、
親父達の会話に応戦する。


「…なっ⁈」


「修造、心の声が顔に出すぎよ。」


……っ⁈楽しんでやがる…。


「オレ、かわいくないっ。
女じゃないよ。男だよ!」


光平、そこじゃねぇよ‼︎


皆一斉に笑い出す。


「ごめんごめん。
光平くんはかっこいいよ。」


ひかりのことばに満足した光平は、
そのままジュースを飲み干した。


「笑未は〜?笑未は〜?」


親父のベッドに座っていた笑未も
会話に入ってくる。


「笑未ちゃんはかわいいよ。」


すぐにこたえたひかりのことばに、
笑未も満足気にニコッとしていた。


満足できねぇのはオレだけだよ。
まったく…。


その後もオレだけ散々からかわれ、
結局親父の夕飯の時間まで病室にいた。


それからやっとひかりと2人きりになり、
ひかりを家まで送った。

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