第17章 -初対面①-
4才児と張り合うなよ…。
ひかりも喋るほうだから、
双子たちとは馬が合うのだろうか?
気がついたら、あっという間に
3人で仲良く話していた。
「2人ともオレンジジュース好きなの?
このジュースおいしいよね♪
わたしも好きー♪」
「うんっ。お父さんも好きなの。」
「ひかりも好きなのかー?
オレの…ちょっとならあげてもいいぞ。」
光平っ⁈いきなり呼び捨てかよ。
生意気にもほどがある…。
まったく誰に似たんだか…。
つか、ジュースあげるな‼︎
関節キスじゃねーか!
「ありがとう♪
でも、光平くんのなくなっちゃうし、
わたしは大丈夫だよ。」
ひかりは笑いながらこたえて、
光平の頭を撫でていた。
「ねぇ、お兄ちゃん、
早くお父さんのお部屋に行こうよ。
お父さん待ってるよ。
そうだ!ひかりちゃんも行こっ!」
笑未がひかりの手を取ると、
ひかりは困惑の表情を浮かべた。
「お父さんのお部屋?」
「笑未〜!
まだお母さん来てないよ。
お母さん待ってなきゃ!」
光平はキョロキョロして、辺りを見渡している。
「修造…?」
そんな2人を見て、
ひかりはオレを見つめた。
当たり前だよな。
何も言ってないんだし…。
「親父…ここに入院してるんだ。」
オレはとりあえず事実だけを伝えた。
「え…?入院…?しゅ…」
「光平っ!笑未っ!ここにいたの?
あら?修造?また来てたの?」
ひかりが何か言おうとした瞬間、
タイミングいいんだか悪いんだか、
お袋まで登場してしまった。
まだちゃんとひかりに話してねぇんだけど…