• テキストサイズ

〜虹村 修造のお話〜

第15章 -試食会-


「どーぞっ♪」


可愛いはずの桃井の笑顔がコワイ…。


全員、手には取ってみたものの
なかなか口に入れない。



「…!これ、美味しいですよ。」


誰も動かない中、
パクンと口に入れたのは黒子だった。


…⁈おぉっ。黒子、やるな!


黒子のことばに、
オレ達も一斉に口に入れた。



「…っ‼︎」


渋みがなく、ひかりの作る味だった。


「美味しいのだよ。」


「うん。これなら大丈夫だね。」


緑間は素直に褒めたが、
赤司はさりげなく正直すぎだと思う…。


「さっちん、もっとないのー?」


紫原も気に入ったようで、
桃井におかわりをせがんでいる。


「こないだも思ったけど、
ひかりさんのやつって甘くて美味いよなー。
レモンの苦いヤな感じがないんだよ。」


青峰も2つ目を口に入れながら、
オレが思ってるのと同じ感想を言った。


その通りなんだが…
青峰も”わかってる”と思うと、
なんだかちょっとモヤモヤした。


「あ、それね!
レモンの皮をむいてから、
白く残るトコも全部キレイに取ってるの。
そうすると渋みが出なくて
はちみつが浸透しやすくなって、
甘くなるんだってー。」


へぇ…。
いつもそんなトコまで
気を使って作ってくれてたのか。


/ 336ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp