第2章 -再会-
コーチも昔からなんだかんだ
ひかりさんには弱い…
「今回だけ」って、
当時何回あっただろうか…
なにはともあれ、
ひかりさんに助けられてしまった。
いつもと同じようにしてるが、
いつもより気合が入ってるのは、
自分でもわかった。
ひかりさんは俺らの練習観ながら、
桃井と話している。
桃井もめっちゃ懐いてるし…
つか、初対面だよなぁ?
女ってわかんねぇ。
ってさっきから、
ついひかりさんを気にしてしまう。
「いって〜っ。」
そんなことしてたら、
パス受け損ねて指をグキッと…
ま、突き指はしてねぇな。
情けねぇ…
指をプラプラさせて、
スリーメンに戻ろうとしたら、
グイッ…
急にひかりさんに腕を掴まれた。
「虹村くん!指っ。」
そのまま俺の右手を持ち、
指を触るひかりさん…
前は当たり前だったけど、
久しぶりだとなんかすげー緊張する…