第9章 -レモン-
「つか、さつき〜!
おまえ、これ、教えてもらえよ。
マッサージとかよりまずそっからだろ?」
1番にひかりさんの
レモンのはちみつ漬けを食って
満足そうな青峰は、突然桃井に提案した。
あいつは最後の筋トレ増やすか…
青峰のことばに、
部員たちは一瞬青ざめたあと、
コクンコクンと頷いていた。
皆、桃井のアレを思い出しているんだろう。
青峰にしては、
マトモなこと言うじゃねぇか。
だが、当の桃井はキョトンとしたままだ。
「それも教えてもらいたいけどー。
なんでマッサージより先なの?
レモンのはちみつ漬けは、
レモンをはちみつに漬けるだけでしょ?
ね、ひかりさん♪」
「うん。そうだけど…」
部員たちのことばにならない
この空気を感じとったのか、
ひかりさんはゆっくり何かを
考えているようだった。
「でも、せっかくのリクエストだし、
一緒に作ってみようか♪」
ひかりさんは無謀にも?
桃井と一緒に作ると言い出した。
大丈夫かよ…