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〜虹村 修造のお話〜

第52章 -旅行-


それから、
ひかりも落ち着きを取り戻し、
オレたちは旅館の近くを少しまわって、
旅館でゆっくりした。


滅多に泊まるコトのできない
豪華な部屋だから、部屋を堪能しよう…
なんだか年寄りじみてるが、
誰にも邪魔をされずに
ひかりとゆっくりできると思うと、
それも悪くなかった。


飯の前に温泉に行くコトにする。


オレ的には内風呂でいいんだけど…。


ガラッ…


ひかり
「着替えたよー。」


…⁈


奥の部屋で着替えたひかりが、
浴衣姿で出てきた。


女モノは浴衣を選べて、
ひかりは散々迷って、
淡い水色の
シンプルな浴衣を選んでいた。


自分が持っているのが、
紺の浴衣なので、
淡い色がよかった…と、
ひかりは嬉しそうだった。


ひかり
「あ♪修造も着替えたんだねー♪」


虹村
「おう。」


ひかり
「あれ?修造、上前が逆だよ。」


虹村
「は⁈」


ひかりがクスクス笑いながら、
オレの前に来た。


ひかり
「それじゃ、死装束だよ?」


…ハラリ


虹村
「ちょっ…⁈おいっ‼︎」


ひかり
「浴衣、直すだけだよ?」


ひかりはオレの浴衣の帯を
スルリとほどき、浴衣を直した。


一瞬だったし、
なんも見えてねーだろうけど…。


ひかり
「はい…おしまい‼︎」


あっというまに、
ひかりは帯まで結び直した。


虹村
「お…おう。サンキュ。」


ひかり
「あ!パンツとか見てないよ‼︎」


虹村
「は⁈」


ひかり
「え⁈あ…修造、なんか慌ててたから、
もしかしたら、気にしてたのかなって、
ちょっと思って…」


いや…気にしてたけど、
なんかひかりが思うのと、
ちょっとちげーんだけど…。


虹村
「別に気にしてねーよ。」


ひかり
「そっか。なら、よかった♪
あ…でも…」


ひかりはそこで言い淀む。


虹村
「なんだよ?」


ひかり
「修造の…
胸元ちょっと見ちゃった…」


虹村
「な…⁈」


見られるのは、ぜんぜん平気だけど…
つぅか、ひかりの顔っ‼︎
さっきまで平然としてたくせに、
急に顔を赤らめて言うひかりは、
めちゃめちゃ可愛かった。


ひかり
「えへへ…ほんとはね、
ちょっとドキッとしちゃった。
よし!じゃ、行こうか!
暑い暑い…」


ひかりは恥ずかしいのをごまかすように
オレの先を行った。

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