第51章 -巫女さんのことば-
ひかり
「修造、かんなちゃんのコト、
カワイイって思ったでしょー?」
虹村
「な…っ⁈」
ひかり
「かんなちゃん、ほんとに
カワイイもんね〜♪」
ひかりはそう言って、
かんなちゃんにギューッと抱きついた。
かんな
「ひかりちゃん!痛いよぅ。」
…。
なんかコレはコレで…
面白くないぞ。
つか、普通彼女の立場なら、
怒るんじゃねーの?
神主妻
「あらあら。賑やかね。」
オレが微妙な気持ちでいると、
かんなちゃんのお母さんが、
お雑煮を持ってきてくれた。
神主妻
「たくさん食べてね。」
ひ/虹/か
「いただきます。」
ひかり
「やっぱりかんなちゃんちの
お雑煮って美味しい〜♪」
虹村
「…うまいな。」
ひかり
「でしょ〜?」
虹村
「なんでひかりがドヤ顔なんだよ?」
ひかり
「だってー。」
神主妻
「ほんとに仲がいいのね。」
…っ⁈
オレとひかりは思わず黙って、
2人揃って赤面していた。
神主妻
「ふふ…。
そういえば、
今年のシューティング対決、
すごい盛り上がったらしいのよ。
ひかりちゃんたち見てた?」
シューティング対決?それって…
ひかり
「おばさま!見てたもなにも…
優勝したの、修造ですよ。ね♪」
そう言ったひかりは、
今度はオレの腕に抱きついてきた。
虹村
「おい…ひかり…!」
神主妻
「そうだったの⁈
まぁ!すごいわね〜。
優勝ってことは旅行券でしょ?
2人で行けるじゃない♪」
ひかり
「えっ⁈」
まぁ…それは…
オレも考えなくはなかったが…。
神主妻
「若いっていいわね。
おばさん達が若い頃は…」
かんな
「ちょっ…お母さん…」
呆れるかんなちゃんのことばも聞かず、
おばさんはその後ずっと話し続け、
オレとひかりは結局、
おばさん達の馴れ初めを聞き、
やっと帰れることになった。
ひ/虹
「おじゃましました。」
玄関を出て、歩き出そうとすると、
かんなちゃんが出てきた。
かんな
「ひかりちゃん!」
ひかり
「どうしたの?」
ニッコリして
ひかりはかんなちゃんを見た。
かんな
「あのね、その人…
ひかりちゃんの大事な人なんだよね?」
かんなちゃんは
さっきも聞いたコトをもう1度聞いた。
ひかり
「そうだよ。」