第50章 -勝負!-
みつば
「それで〜?みゆみゆはいたの?」
宮地
「…聞くな。」
…こっちもダメだったのか。
⁇
「はぁ…
どんだけみゆみゆ違いだよっ。」
?
「だよな。つか、みゆみゆとか
紛らわしい名前付けんなっつぅの。」
キャンキャンッ♪…ワンッ♪
桃井
「あ!あのワンちゃん可愛い〜♡」
みつば
「ほんとだぁ♪」
鳴き声のほうを見ると、
ひかりばりの本格的な着物を着た
小型犬がいた。
着物を着た小型犬は愛嬌たっぷり。
サービス精神旺盛な感じで、
飛んだり跳ねたりしていて、
その度に周りから歓声があがっていた。
飼い主
「みゆみゆ!あまり暴れちゃダメよ。」
全員
「………‼︎」
オレたちはその一言で全てを理解した。
宮地
「で⁈こっちはどうなったんだよ⁈」
話をそらすように宮地が聞く。
ひかり
「修造がラスト決めたら1位だよ♪」
宮地
「へぇ…見ものだな♪」
…‼︎
ぜってぇ外せねぇな。
オレは目を閉じて深呼吸をする。
ひかり
「修造!大丈夫!ラスト決めよう♪」
ひかりの声で目を開けて、
もう1度リングを見て、
ボールを投げる。
……スパッ。
ひかり
「やったぁ‼︎」
桃井
「さすが虹村さん!」
青峰
「お〜!」
ふたば
「すごーい!」
みつば
「可愛いワンちゃんに
気を取られてる誰かさんとは
やっぱり違うね♪」
宮地
「あ⁈埋めんぞ‼︎」
ふぅ…。
なんか正月早々、気疲れしたな。
ひかり
「修造、すごいすごい!
かっこよかったぁ!」
ひかりが駆け寄ってきて、
オレの腕に抱きついてきた。
虹村
「ひか…っ⁈」
ひかりが喜んでくれるのも、
腕に抱きついてくるのも嬉しいが、
人前だと恥ずかしいっつぅの。
虹村
「ひかり…落ち着けって。」
後輩もいるし、オレは冷静を装い、
ひかりを少しはなす。
ひかり
「落ち着いてるのにーー。」
…ウソつけ。
ひかりは後輩がいる時のほうが、
大人ぶるというか、
お姉さんぶるというか、
大胆ぶるというか…
ちょっと中学ん時に戻る気がする。
2人でいる時は、
けっこう恥ずかしがったり、
可愛い感じのクセに。
…って、そんなコトは言えず、
オレはつい唇を尖らしてしまう。