第49章 -初詣-
ひかりの手を引き、本堂を出る。
虹村
「…長かったな(笑)」
オレがからかうとひかりがむくれる。
ひかり
「お願いごと
いっぱいあったんだもん。」
虹村
「100円のお賽銭で
そんなに神様聞いてくれんのか〜?」
って、オレも人のコト言えねぇけど。
ひかり
「神様は優しいから大丈夫!」
虹村
「なんだそれ…(笑)?」
ひかり
「いいのっ!あ!おみくじしようよ!」
そう言ってひかりが社務所のほうへ
オレの手を引いた。
虹村
「おい!ひかり!慌てんな!」
⁇
「うっしゃー‼︎大吉っ‼︎」
⁇
「青峰くん!うるさいってば!」
社務所のほうへ行くと、
聞き覚えのあるうるさい声が…。
ひかり
「さつきちゃん?青峰くん?」
桃井
「ひかりさん!虹村さんも〜♪
ひかりさん、着物かわいーい♪」
聞き覚えのある声は青峰と桃井で、
ひかりが声をかけると、
桃井が真っ先に駆け寄ってきた。
ひかり
「ありがとう。さつきちゃん、
あけましておめでとう♪」
桃井
「あ!
あけましておめでとうございます!」
虹村
「おう。
つか、青峰、なに興奮してんだ?」
青峰はまだオレ達に気づかず、
1人でおみくじを眺めていた。
桃井
「あぁ…。だい…青峰くん、
3年連続で大凶引いてて…。
今年大吉だったから、あんなに…」
桃井が呆れたように言う。
ひかり
「えっ⁈でも、それってスゴイよ!
藤宮神社のおみくじの大凶って
すごいレアだし、絶対1つ、
いいコト書いてあるんだよ。」
桃井
「そうなんですか⁈」
へぇ…オレも知らなかった。
青峰
「さつきぃ!
勝手にウロチョロすんじゃねぇよ…
って、虹村さん⁈ひかりさんも…⁈」
虹村
「おう。」
青峰
「あ!
あけましておめでとうございます。」
ひかり
「あけましておめでとう。
大吉良かったね。」
青峰
「…っ。」
ひかりがクスクス笑いながら言うと、
青峰が一瞬赤くなる。
…なんで青峰が赤くなんだよ。
虹村
「おいっ!オレらも引くんだろ?」
ひかり
「うん!」
ひかりと2人でおみくじを引く。
ひかり
「やったー!大吉だ♪」
ひかりの声を聞き、
オレもおみくじを開く。
…っ⁈
オレのおみくじは大凶だった。