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〜虹村 修造のお話〜

第48章 -冬休み-


下におりると、
ひかりがでかい荷物を抱えていた。


虹村
「大丈夫か?」


ひかりに駆け寄り、荷物を奪う。


ひかり
「あ!ありがとう。
宅急便だったの。」


そのまま2人でリビングに行った。


ひかり
「修造、朝ごはんどうする?
修造って朝は和食?洋食?
そういえば、
ウチで和食食べてもらったコト
なかったよね〜。」


そう言いながら、
ひかりはエプロンをして、
キッチンに入った。


………。



今日のひかりはわかりやすい。
よく喋るしオレのほうを見ない。


虹村
「ひかり!」


ひかり
「和食にしよっか?お味噌汁は…」


虹村
「ひかりっ!」


ひかり
「…っ⁈は…いっ!」


ひかりはビクッとして返事をしたが、
オレがキッチンへ行くと、
少し身構えているようだった。


虹村
「ひかり…」


そっとひかりの頭に手を伸ばす。


ひかり
「しゅ…⁈」


ポンとひかりの頭に手を置くと、
ひかりはまたビクッとし、
こわごわとオレを見上げてきた。


虹村
「悪かったな。」


やっぱりムリしてたんだよな。
自分の焦りに呆れ、
つい苦笑いをしてしまう。


ひかり
「ち…ちがっ…違うのっ。
わたし…本当に…‼︎」


虹村
「ははっ…。ひかりはオレが
何を謝ったと思ってんの?」


クスクス笑いながら、
ひかりの顔を覗き込む。


ひかり
「えっ⁈あ…っ。」


ひかりはみるみるうちに
真っ赤になっていく。


虹村
「たぶん、合ってるよ。
悪い…ひかりの気持ち無視して…
オレが焦ってた…。」


ひかり
「修造…」


虹村
「ゴメンな。」


ひかりをそっと抱きしめた。


ひかり
「しゅ…ぞ…ゴメ…ゴメンね。
修造のコト…大好きなのに…
ちょっと…怖か…」


ひかりは涙声になりながら、
小さい声でつづける。


ひかり
「でも…そろそろ…
そういうコトしないと…その…
修造も男のコなんだからって…
友だちが…」


…⁈
急に積極的になっていたのは、
そのせいか。


虹村
「オレたちは…
オレたちのペースで…いいよな。」


ひかり
「…うん。」


虹村
「朝飯、和食だっけ?
腹減ったな。」


オレは明るい声で言って、
キッチンを見渡した。


ひかり
「修造が朝寝坊だからだよー。」


やっとひかりが笑ってくれた。
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