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〜虹村 修造のお話〜

第48章 -冬休み-


初日から次の日の朝まで、
イロイロあったが、
(基本的にオレの中で…)
ひかりと話してからは
オレもひかりも落ち着いていた。


とはいえ、
年末ギリギリまでひかりの両親は仕事、
オレとひかりは冬休みなので、
31日まで毎日ひかりと2人きりだった。


虹村
「年末、いつもこんな感じか?」


ひかり
「そうだねぇ。
中学の時はバスケ部の練習あったから、
家にいるのは夜だけだったけど。」


ひかりはなんてことないように言う。
ウチは常に双子たちが騒いでたし、
年末年始は練習終わったら、
親父の実家に帰ってたので、
静かな家や街の雰囲気が
なんだか変な感じがした。


朝起きるとひかりが朝飯を作ってくれ、
一緒に食べて一緒に片付ける。


ひかりが掃除や洗濯をするので、
手伝おうと申し出るが、
「英語の勉強してなさい」と、
ひかりに丁重に断られ、
朝飯を食ってから、
ひかりが家事をしている間は、
半強制的にオレの勉強時間になった。


ひかり
「ココは”if”を入れると…」


しかたなく問題集を広げるが、
わかんなくて頭を抱えていると、
洗濯物を持ったひかりが
問題集を覗き込んでヒントをくれる。


ちょっと前かがみになり、
近づいたひかりから、
ふわりと甘い香りがした。
ひかりの匂い…。

胸元からチラリと
お揃いのネックレスがのぞいていた。


思わずひかりの手を握ってしまう。


ひかり
「…修造?」


やべ…
オレたちのペースで…
って言ったばっかなのに…


オレは慌てて手をはなした。


ひかり
「ふふ…じゃ、この問題合ってたら、
チューしてあげよっか(笑)」


虹村
「な…っ⁈」


ひかり
「あ…えっと…その…
こういうコト言うのが、
いけないんだよね…」


ひかりはシュンと下を向いてしまい、
オレらは2人で赤面していた。



…チュ。



オレはそのままひかりの手を引き、
ひかりにキスをした。



ひかり
「修造っ⁈」


虹村
「別にいいんじゃねぇの?
正解してもしなくても、
キスはするし。」


キスまでお預けにされちゃ、
たまんない。


ひかり
「〜〜〜〜〜〜っ。もう。」


拗ねたひかりの顔も好きだった。



ひかりとの2人の時間にも慣れていき、
そんな感じであっという間に
今年が終わっていった。





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