第46章 -クリスマス-
ひかりの頭をポンポンとしながら、
オレは言った。
ひかり
「なんで…くれたの?」
突然ひかりが顔をあげ、
不思議そうに聞いてきた。
虹村
「昨日…見てただろ?」
ひかり
「えっ⁈」
虹村
「パンケーキの店で、
向かいの席のカップル、
彼女、ネックレスもらってたろ?
オレ、なんも考えてなかったし…。
そんで、手袋買ったけど、
そん時に…な。」
ひかり
「手袋だけでも十分
サプライズで嬉しかったよ。」
ひかりがまたオレにギュッとしてきた。
虹村
「そっか。
なら、買いに行ってよかったな。
両方とも買うの初めてだから、
すげー緊張した。
でも、ひかりが喜んでくれて、
すげー嬉しい。」
オレはそのままひかりを抱き締め、
ひかりの首筋に顔を埋めた。
ひかり
「ね、修造?」
虹村
「ん?」
ひかり
「このネックレスのプレート、
なんて書いてあるの?」
ひかりは身体をはなし、
お互いのネックレスをくっつけた。
”we have that special something that will always keep us together.”
ネックレスにはこう書いてあったが、
正直よくわかんねぇ…。
虹村
「や…あんま…。
なんつぅか…”I love you”みたいなのは
こっ恥ずかしいし…
”together”って”一緒に”って意味だろ?
それがなんかいいと思ったっつぅか…」
ひかりはまた、
ジッとネックレスを見ていた。
ひかり
「うん!わたしもコレ好き!
すごいいいと思う!」
虹村
「…?ひかり…意味わかんのか?」
ひかり
「これくらいならわかるよ♪
修造、アメリカ行くまでの間、
ウチで英語、猛特訓しなきゃだね。」
…呆れてんな。
虹村
「わーったよ。
つか、なんて意味なんだよ?」
ひかり
「えっとね、
”二人にはお互いのこころを
結び付けておく特別な何かがある”
って感じ…かな。」
”お互いのこころを結びつけておく”
うん…すげぇ…いい。
英語の意味わかってなかったのに、
我ながらそういう直感みたいなやつ…
ちょっとすげーのかも。
ひかり
「…修造?」
虹村
「ん?なん…⁈」
…チュ。
ひかりが突然キスしてきた。
ひかり
「ありがとう。大好き!」