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〜虹村 修造のお話〜

第46章 -クリスマス-


夕方になってお袋が親父を迎えに行き、
ひかりの両親も来た。
親父の右隣には光平、左隣には笑未、
親父の横を2人で陣取って、
久々の家族全員揃った食卓で
嬉しそうだった。


虹村母
「たくさん食べてね。
ケーキはひかりちゃんの力作よ。」


笑未
「笑未も作ったよー。」


光平
「オレもー!!」


ひかり
「そうだよね〜。助かっちゃった♪」


虹村父
「あぁ。ほんとに豪華だなぁ。」


親父はほとんど食べられないが、
嬉しそうだった。


ひかり母
「すみません。わたしたちまで…。」


虹村母
「いえ〜。修造もお世話になるし、
大勢のほうが楽しいですから♪」


それから、いろんな話で盛り上がり、
あっという間に食べ終わった。
光平と笑未が少しぐずり、
お袋が寝かしつけに部屋へ行き、
親父はひかりの両親と
アメリカの話をしていた。


虹村
「ひかり…!」


ひかり
「ん?なぁに?」


オレは小さい声でひかりを呼び、
こっそりひかりを廊下に連れ出した。


ひかり
「どぉしたの?」


ひかりは不思議そうに見上げてくる。


虹村
「…ちょっとな。」


オレはそう言ってひかりの手を引き、
ひかりを自分の部屋に連れて行った。


ひかり
「修造の…部屋…?」


ひかりはドアの前で突っ立っていた。
オレが初めてひかりの部屋に
行った時のように…。


虹村
「あぁ。
んなトコ立ってないで座れよ。」


ひかり
「意外と…キレイにしてるんだね。」


虹村
「あ⁈意外とってどういう意味だよ?」


キョロキョロ部屋を見回すひかりが
失礼なコトを言った。
まぁ…昨日片付けたし、
明日からひかりんちに行くから、
だいぶ荷物まとめちまってんだけど。


ひかり
「ウソウソ♪意外じゃないよ♪」


ひかりはなだめるように
オレの頭をポンポンとした。


…はぁ。
さっきまで固まってたクセに…。


オレはひかりに
デコピンをお見舞いした。


ひかり
「イタッ!もうっ!
修造のデコピン痛いんだから〜!」


今度はひかりがオレに
デコピンしようとするが、
オレが避けるので成功しない。


ひかり
「逃げないでよー!ズルイ!」


虹村
「あんま騒ぐといいモンやんねーぞ?」


オレはひかりの手首を捕まえ、
ひかりの動きを止めた。


ひかり
「…いいモノ⁇」

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