第45章 -クリスマスイヴ-
別に買い物がイヤなわけではない。
ただ、この空間にいることと、
ひかりが可愛すぎるので、
恥ずかしいだけだ。
次はひかりに
ちゃんと感想言わなきゃな。
そんなことを考えていたら、
ガチャッとドアが開き、
ひかりが出てきた。
…っ⁈
オレは思わず固まってしまった。
ひかり
「修造?どうしたの?
やっぱり変かな…」
虹村
「か…可愛い…」
ひかり
「えっ⁈」
思わず漏れてしまった本音に、
オレはまた固まってしまう。
ひかりはひかりで、
オレのことばが予想外だったようで、
向かい合って立ったまま、
オレらは2人して赤面して固まっていた。
ひかりは今度は白いほうのニットに、
ミニのタイトスカートに
ニーハイを履いていた。
さっきはショートパンツだったけど、
そこまで意識していなかった。
でも、ひかりが
ニーハイなんて履いてるのを見るのは、
初めてだったし、
制服もスカートだが、制服とは違う。
店員
「いかがですか〜?
あ♪こっちも可愛いですね〜♡
彼氏さんはどっちが好きですか?」
虹村
「な…っ⁈」
店員に聞かれ、オレはひかりを見た。
ひかりもオレのことばを待ってるのか、
こちらを見ていた。
ひかり
「修造が…選んでくれたほうにする。」
…⁉︎
虹村
「今着てるほうが…いい。」
恥ずかしそうに言うひかりが可愛くて、
オレはやっとの思いで言った。
ひかり
「じゃ、こっちにする♪」
店員は商品を用意しに行き、
オレらは2人きりになった。
ひかりの満足そうな顔を見て、
やっとオレは少し落ち着いた。
ひかり
「修造、ありがとう。
着替えて買ってくるから、
修造、メンズのほう行ってていいよ。
ごめんね、付き合わせちゃって。」
ひかりが申し訳なさそうに
シュンとして言った。
虹村
「いや…いいよ。
可愛かったのはほんとだし…な。」
ひかり
「えっ⁈」
虹村
「こんな店来たことないし、
女ばっかだし…
ちょっと居づらかっただけだよ。
別にイヤなわけじゃねーよ。」
ひかり
「…うん。ありがと!」
虹村
「じゃ、行ってるからな。」
デカいショッピングモールだから、
なんでもあって移動はラクだった。
メンズフロアに行く途中の
フリースペースで、
クリスマスマーケットがやっていた。