第43章 -気持ち-
でも…中1の時から…
平澤さんの気持ちを知って、
自分の気持ちをおさえた。
ひかりと付き合ってるのに、
勝手にひかりを我慢させている、
ひかりは大人の男のほうがいい…
そう考えてひかりと別れると言った。
ひかりのことが大好きなのに…。
やり直すことになって、
前よりも感情を
表に出すようにした…つもりだった。
それでも、笑未にまで、
「たくさん言ってあげてね。」
と言われる始末だ…。
ひかりにもっと「大好き」と
伝えろということだろう。
ひかりのことを想って、
気持ちをおさえたり、
別れようと言ったつもりだったが、
それは全てひかりを苦しめていた。
それでも、今もまだ迷っている。
でも…。
虹村
「今からオレ…勝手なことを言う。
なんにも考えてない、
オレの気持ちそのまんまだ。
イヤだったら聞かなくていい。」
オレはひかりを抱きしめていた
腕の力を緩め、ひかりを見つめた。
ひかり
「修造…?」
オレは深呼吸をした。
虹村
「親父は心配だし、
親父とアメリカに行く。
でも…ひかりとは離れたくない!
別れたくない!
連れてけるもんなら連れて行きたい!
でも…オレらガキだし、
そんなこと…
できないのはわかってる。」
ひかりはずっとまっすぐオレを見て、
オレの話を聞いてくれていた。
虹村
「だけど…待っててほしい!
オレが帰ってくるまで、
他の男見るな!
オレを…待っててほしい…。」
ひかり
「しゅ…修造…。」
ひかりはポロポロ涙を流して、
オレにギュッと抱きついてきた。
ひかり
「うん。…待ってる。」
ひかりは暫く泣き続けていたが、
泣きじゃくりながら、顔をあげ、
ひかり
「しゅ…修造だって…
金髪美女に…鼻の下のばしてたら
ダメだよ…。」
とか言ってきた。
虹村
「…んなこと、するかよ。
金髪美女なんか興味ねぇよ。」
ひかり
「…今間があった〜。」
泣いてるくせにひかりは
ぷぅっとふくれてオレを見上げた。
虹村
「ねぇよ。」
ひかり
「…っ⁈うわっ…。」
オレはひかりの涙を
ガシガシ拭いてやった。
ハンカチなんて持ってねぇから、
服の袖なんだけど…。